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Python入門の道標 - そもそもPythonとはどんな言語なのか

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今回はPython入門者の方向けの記事になります。

私も昨年から少しずつ勉強を始めたので、どこまで詳しく書けるか分かりませんが、

備忘録も兼ねて少しずつ記事にしていけたらと思います。

 

今回のテーマは、「そもそもPythonとはどんな言語なのか」です。

 

Pythonの歴史

意外にもPythonの歴史は古く、

1989年にオランダ人のグイド・ヴァンロッサム(Guido van Rossum) 氏が

開発に着手した言語です(1991年に初期バージョン公開)。

↓ 彼のHPです。

Guido's Personal Home Page

 

グイド氏は、国立情報工学・数学研究所 (CWI)という機関で働いていました。

仕事では、CWIで開発された「ABC」という命令型汎用言語を使用していましたが、

この言語使用に疑問を抱き、不満を解消できる言語を自作しようと考えました。

そしてクリスマス休暇を利用して開発を始めます。

Pythonの始まりでした。

  

そしてPythonは、Amoeba("アミーバ"と読みます)という分散OS

システム管理に活用され、成功を収めます。

 

彼の熱意と技術力の賜物です。

 

それからPythonは USENET(”ユーズネット”:ネット上の複数のサーバを使用して

主にテキストデータを配布するシステム)へと投稿され、多くの支持を集めて

コミュニティを形成しながら成長していきました。

 

現在でもコミュニティ活動は活発に行われており、

日本でもPyConなどのイベントが開催されています。

 

 

ここから余談、、、

 

Pythonという名前の由来は、「Monty Python's Flying Circus」

(モンティ・パイソンの空飛ぶサーカス)という番組に由来しています。

Monty Pythonは英国のコメディグループで、

英国BCCで1970年代に放送されていました。

 

グイド氏は短くて、ユニークで、ミステリアスな名前にしたいと考え、

同時期に番組の台本集を読んでいたこともあって、

Pythonという名称を選択したそうです。

 

ちなみに「Python」という言葉自体には「ニシキヘビ」という意味があり、

参考書の表紙に蛇が描かれているのはこのためだと思われます。

 

 

※参考(中久喜健司『科学時術計算のためのPython入門』技術評論社、2016) 

 

Pythonの今

Pythonは今アツい言語だと思います。

カバーしている領域は広く、科学技術計算全般をカバーしています。

NumPyやSciPyといったライブラリが有名です。

 

もちろん、Webアプリやデスクトップアプリ開発も行うことができます。

Web開発ではDjangoや Bottle、Flask といったライブラリが有名です。

 

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皆さんご存知の、YouTubePythonで作られているそうです。

またGoogleの3大言語(C++javaPython)としても知られています。

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そして何と言っても、人工知能関連技術のDeepLearing自然言語処理

といった技術も簡単にコードにすることができます。

 

その扱いやすさから、プログラミング初心者が最初に扱う言語としても

人気が高まってきています。

 

 

エンジニアの視点から見るとどうでしょう。

 

近年(2018年現在)発表されているプログラミング言語別年収ランキングでも、

常に上位に位置している印象です。

特に日本では、Pythonを扱えるエンジニア数が少ないことも、

年収を押し上げている要因と考えられます。 

 

 

実際の案件の割合は日本全体の1%にも満たないでしょうが、

仕事を見つけることができれば、高価格帯の収入を得ることが可能です。

 

Python講座やセミナーの数も増加し、

参入するなら今がお勧めの状況です。 

 

Pythonを勉強する方へ

少しはPythonという言語について知っていただけたでしょうか。

最近(2018年になってから)はPythonの参考書の数も増えてきたように思います。

 

私が最初に取り組んだのはこれです。

大重 美幸『詳細! Python 3 入門ノート 』ソーテック社、2017

 

分かりやすく、入門編にふさわしい内容でした。

 

注意していただきたいのは、Pythonは更新頻度が非常に高く、

参考書で紹介されているコードが現環境で動作しないこと(エラーになること)があります。

 

発行年数をチェックするなどして、最新の参考書を入手することをお勧めします。

 

なんだかんだ言ってきましたが、

みんなでPythonやろう!!

 

参考

中久喜健司『科学時術計算のためのPython入門』技術評論社、2016

 

大重 美幸『詳細! Python 3 入門ノート 』ソーテック社、2017